とんだとばっちり。短編小説『地球と太陽と』

SPONSORED LINK

 ある日を境に、地球と太陽が急激に接近し始めた。
 それはどちらかがとぢらかに引き寄せられる、というよりも、互いに突撃し合っているかのようだった。
 地球上の気温がみるみるうちに上昇し、ほどなくして生物達は死滅していった。
 けれど、地球にとってはそんなことどうでもよかった。
 この勝負には、負けられない。  

       *

 事の発端は太陽のちょっとした一言だった。
「なあ地球さんよう」
「なんだい、太陽さん」
「オマエってさあ、どうしてそんなに青いんだ? ちょっとキモんだけど」
「き、キモ……?」
 それが地球の逆鱗に触れた。
「君こそ真っ赤じゃないか。まるで地球に住むサルという生物の尻のようだ」
「ああん!?」
 地球の一言がまた、太陽の逆鱗に触れた。
 そうして互いに不毛な口論を展開し、最終的にぶつかりあって勝負を決めようということになった。
 地球上の生物たちにとってみれば、とんだとばっちりだった。

       *

 地球と太陽は衝突し、どちらが強いかを決めた。
 結果は、
 
 
 
 

「やー、前々からオマエらのこと狙ってたんだけど、まとめて来てくれるなんてなー」
 
 
 
 

 ブラックホールが大口開けて地球と太陽を丸呑みしたのだった。
 

※あとがき
「空前絶後の会話」というお題を元にして書いた即興小説を加筆修正した作品です。
とにかく苦労したお題だったのを覚えている。空前絶後ってどんな内容だよ?と途方に暮れた結果、会話の内容ではなく規模を空前絶後にしたった。はい。
 

↓ランキングに参加中です。クリックして応援していただければ幸いです。
にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ
にほんブログ村