じゃあ、やっちゃおっか。短編小説『小さな惑星でごめん』

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 とても小さな惑星に、僕は恋人とふたりで降り立った。
 近くで水が湧き出て、酸素もあった。
 その広さたるや、僕が住んでいた町にも劣る。
「小さな惑星でごめん」
「気にしないで。わたしたち二人しかないのだし、それにこうして空気があって水がある星なんてそうないのだし、感謝しなくちゃ」
「ありがとう」
 
 

 それから僕達は宇宙船に積んである惑星破壊兵器《ピュロボロス》を接地した。黒光りする巨大な銃口。座標を地球に向けてセットする。
「座標セット完了したよ」
「わかった。じゃあ、やっちゃおっか」
「本当にいいのか?」
 恋人は僕の問いに迷い無く首肯した。
「だってもう、あんなブラックな惑星、見たくものないもの」
「地球は青いよ」
「人間の心が地球を黒く染めて、おまけに小さくしているようだわ。この惑星よりも小さく見えるほどに」
「だからいっそ破壊してしまえってね」
「わかってるなら訊かないで」
「すまない」
 彼女は少し不機嫌になってしまったようだ。
 僕は持ってきたシャンパンを開け、グラスに注いで恋人に渡した。それから自分のにも注ぐ。
「ほら、機嫌直して」
「うん」
 恋人がグラスを受け取る。
 僕は発射トリガーとなるスイッチを押した。
《ピュロボロス》内で凄まじいエネルギーの収束が始まる。
 銃口がほのかに光り始めた。
 そして、エネルギーの奔流が銃口から放出される。
 それは地球へと猛スピードで到達、着弾。
 
 
 
 

 地球は花火のように散った。
「「乾杯」」

 
 
 
 

 僕達はグラスをカチンと合わせたのだった。
 

※あとがき
『小さな土』というお題を元にして書いた即興小説を加筆修正した作品です。
まあ、十中八九ドラゴンボールZの再放送の影響で書きましたね。ここ最近フリーザが出てきてますからw

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