バックアップ取ってない……。短編小説『小説投稿サイト「カケヨメ」で1位になった結果』

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「マジか……!」
 

 小説投稿サイト『カケヨメ』で週間ランキングで1位になった。
 しかも総合で1位だぜ!?
 ……おいおいウソだろ!
 ☆めっちゃ付いてるじゃねえか!
 レビューも超良いこと書いてもらってるっ!!
 俺は自分の部屋で小躍りした。
 これが喜ばずにいられるかっつうの!
 もしかして俺、高校生のうちにプロ作家デビューしちゃう?
 
 
 
 1ヵ月後。
 月間ランキングでも1位になった。
 俺の時代来たな。
 ……くくくっ。
 

「ハーハッハッハ!」
 

 あーこれはもう確定だわ。
 俺プロ作家だわー!
 
 

       *
 
 

 三日後、1位から2位に転落した。
 その後も順位を落とし、ついには10位以下に……。

「うそ、だろ……」

 ランクの数字が下がっただけじゃない。
 レビューにボロクソ書いてるヤツもいた。
 
 

『展開が安易なんだよねぇ。とりあえず異世界でハーレムやりゃあいいと思ってるっぽくて草不可避www』
 
 

「はぁ!? つまんねぇんだったら読むんじゃねえよ!!」 

 挽回すべく俺は新作を書き上げアップするも、今度はランキング圏外になってしまった。

「なんでだよ!! ああん!?」

 ノートPCの画面を殴りつけた。
 するとノートPCは机から落ちてビキッという嫌な音を立てた。
 慌てて様子を見てみると、画面は真っ黒。
 電源スイッチを押しても起動しなくなっていた。
 
 
 
「……バックアップ、取ってな、い」
 
 

 どうして。
 どうしてこうなった。
 

「ウオアアアアアアアアアァァァ!!」
 

       *

 隣の部屋で僕は兄ちゃんが荒れている様子を耳にしていた。
 なに一人で吠えてんだか。
 犬?
 それともゴリラなの?
 とりあえず人間じゃあないね。
 
 

 まぁ僕が兄ちゃんの小説に毒舌レビュー書いたせいなんだろうけど。
 
 

 いやホントないよあの小説は。
 よく1位取れてたよねぇ。
 僕のレビューが効いたのか、みんなが飽きたのかは分からないけど、兄ちゃんの小説は順調に順位を落としてくれてる。
 
『俺もうプロデビューすっから。いやぁ参ったわぁ』

 なんて調子に乗られて腹立ってたんだよねぇ。
 いやぁスッキリした。
 お、僕の小説ランキング3位まであがってる。
 このまま上がってくれると嬉しいなぁ。
 

あとがき

『素人の栄光』というお題を元にして書いた即興小説を加筆修正した作品です。

ここ最近の僕だとまさにコレですよw

僕はあの投稿サイトは読み専として利用してるんでランキングも何も関係ないんですけど、ツイッターのTL上にはWEB作家さんたちの喜怒哀楽がいっぱい流れてきますから。

結構消耗してる人もいるんで心配ではあるんですよねぇ…。

そういう方にオススメの記事がこちら
カクヨムのランキングで消耗しているアナタへ。