魔王が七体もいるだとぅ!?短編小説『緑の魔王』

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「魔物の軍勢が俺に襲い掛かってきた。俺は得意の二刀流でそれらを斬り、薙ぎ、屠っていく。俺の猛攻に敵陣は徐々に兵の数を減らしていく。だが、俺は知っている。敵陣に魔王が存在することを」
「あのさぁ……」
彼女の冷ややかな声音が耳に入ってきたが、今はそれどころではない。
「魔王だっ。魔王がついにその姿を現したぞ! それも一体ではない。な、なんと! 計七体もいるではないか! なんと掟破りな!!」
「はぁ」
「俺は魔王相手に果敢に攻めるも、魔王が放つ得体の知れぬ波動に気圧され、得意の二刀流も本来の力を発揮できずにいる」
「二刀流っていうか、それ箸じゃん」
「ぐっ、なんという強さだ……。まるで太刀打ちできぬ……! これは一端撤退して態勢を立て直し改めて……」
「四の五の言ってないでピーマン食べるの! 好き嫌いはダーメ! ほれほれ!」
「ぐおう!?」
彼女が無理やり魔王を箸でつまみあげ、俺の口内に押し込めてきた。
 
 

こうして、俺は彼女の作った野菜炒めのピーマンを無理やり食わされたのだった。おえぇぇ……。
ピーマン、マジ魔王だわ。
 

あとがき

『禁断の魔王』というお題を元にして書いた即興小説を、加筆修正した作品です。

ピーマン嫌いにとってはピーマンって禁断だと思うんですよねぇ。

とか言ってるのになんですが、僕はピーマン好きです。肉詰めとか最高。
 

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