※ネタバレ注意
どうもお疲れ様、ロシデレ大好きカカオです。
今回は…
『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん9』を読了したので感想をば。
『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん9』感想
あらすじ
政近がアーリャに、有希が実の妹だと明かす衝撃の展開から始まる。
自責の念に駆られる政近をアーリャが励まし、二人で病床の有希を訪れる。
家族との対立を乗り越え、前に進もうとする政近。
一方、アーリャも複雑な思いを抱えながら、初めて有希と向き合う。
兄妹愛と恋心が交錯する中、3人の関係はどう進展していくのか…!!
感想(ネタバレ極薄)
以下は読了直後の僕のポストです。
ロシデレ9巻を読了。色々な事情が丸っと明らかになった感じでスッキリしたけど、とにかく切ない話でしたなぁ。このすれ違い感がたまらん。
— カカオ (@kudoshin06s) August 30, 2024
そんな中でギャグ描写もガッツリ入れてくるとこスゴイwhttps://t.co/c9U0xkcmiW
これまで疑問だった周防家の事情は全て明らかになったと言っても過言ではないレベルでした!
読後感は実に清々しい……とまではいきませんでしたが(良い意味で)
とにかく今回は周防家を深掘りしたのが印象的。政近の母と有希、そして巌清の心情が鮮明に描かれていて、それがまぁ、切ない。
ちなみに巌清についてはあとがきの後に描かれているので、間違っても
「あとがきか。じゃあ読了っと」
とか言って本を閉じないようにw
表紙になってる有希については、政近が周防家と向き合い一歩を踏み出したことで色々思うことがあった模様。
妹も色々大変ですな…。
アーリャも政近と共に心を一つにしたかのように頑張ろうって具合なのはいいんですけど、乃々亜の影があってどうにも不穏。
乃々亜のムーブは先が読めんですねぇ…。
カカオ
以下はネタバレ盛りだくさんな読んだ人向きの内容なので、まだ読んでない人は撤退しよう!
僕が面白いと思ったところや気に入ったところをピックアップしていきます。
『ロシデレ9巻』で良かったところ
『ロシデレ9巻』で特に良かったと思ったのは以下の3つです。
- 周防家に関わる人々(母、巌清、有希)の過去が明らかになった
- 政近が周防家の跡取りに復帰したいと思うようになった心情
- 統也の話
1つずつ解説していきます!
周防家に関わる人々(母、巌清、有希)の過去が明らかになった
大盤振る舞いといわんばかりに政近の母、巌清、有希の過去と心情が描かれていたのが最高でしたねぇ。
しかもそれぞれの視点で語られるので、臨場感もありました。
とはいえ内容はシリアスでしたが…。
・政近の母は優秀な兄と自分を比べられ劣等感を抱き続け
・巌清は両親の死によって周防家への頑なさがより強固となり
・有希は家族を笑顔にしようととにかく頑張った
ザックリとですがこんな感じで、それぞれが必死だったんですけど、それ故に自分以外の気持ちが分からなかったというのがスレ違いの要因でしたなぁ。
読んでて胸が苦しくなりましたわ…。
政近が周防家の跡取りに復帰したいと思うようになった心情の流れ
政近視点だと母の過去や心情を知ったワケなんですけど、そこから政近は…
妹にこれ以上負担させるワケにはアカン!
↓
ワイが跡取りになる!
↓
有希「余計なことすんなや」
↓
何がいけなかったんや…
なんて流れを辿ってしまい、上手くいかなかったところが良かった。
というのも、有希が政近に怒らなければ、彼が自己犠牲で後継ぎになることを決定してしまいます。
いやラノベ主人公で自己犠牲なキャラは普通にいますよ?
でも政近にはどうにも似合わないなーと思ってたんで、後継ぎになるにしても自己肯定感の高い状態で決めて欲しかったんですよね。
そこから次で解説する統也の話を聞いて、本当の自分の気持ちに気付き、改めて決意。
うん、この流れ最高!
統也の話
実は僕、統也が政近とアーリャに語った「他の生徒会長の仕事をしたかった候補に罪悪感はないのか問題について」が9巻で1番好きなところです。
ご存知のように統也は茅咲と付き合いたくて生徒会長に立候補しました。たしかに他の真面目な候補者には不純と映りそうですな。
けれど統也も本気で自分を変えたいと思った結果の行動なので、実は不純でも何でもありません。
ほかの候補者も本気だし、統也も本気。本気と他の本気がぶつかった結果が今の生徒会長なワケです。
そんな話を聞いて政近とアーリャが決意を新たにしたのがめっちゃ良き。
政近を生徒会長にするためにアーリャが退く…なんて流れにはならないとは思いましたけど、実際のところ迷ってましたからねぇアーリャ。
微妙だったところ
いくらなんでも周防家の人が死に過ぎてると思いませんか…。
時系列でいくと
- 巌清がまだ若い頃に彼の両親が海外で伝染病にかかり…
- 巌清の妻(政近の祖母、母の実の母)がひったくりに遭った末に頭を強く打ち…
- 母の兄が航空機事故で…
もはや呪われてるレベル(苦笑)
大切な人を失うことで登場人物の考えや進路を大きく変えることができるのは僕も承知してます。
とはいえ、いささか頼り過ぎなのではと思わずにはいられません。
もちろん、これらの出来事があるからこそ、今回の切ない話が仕上がっているんですけどね。
考察
ラスボスは乃々亜です?
ってぐらいに乃々亜が不穏です。今に始まったことじゃありませんが。
9巻で巌清の件は片付いたとは言わないまでも、アーリャを生徒会長にするという目標はそのままで、政近が後継ぎになるスタートラインに立てることになりました。
(あとまぁ、巌清の心情はもう暴露されちゃってますしw)
そう考えると、残す問題は
- 生徒会長選で有希に勝てるか否か
- 政近とアーリャの恋の行方
- 何か仕掛けてくる乃々亜
概ねこの3つに絞られてくると思います。
そして個人的に1番分からんのは乃々亜ですねぇ。人の感情というか激情に興味津々なようには見えますが…。
それが動機となって陰から物語を動かしていて不気味です。
人の感情が分からない風であるのは伝わってくるんですけど、それが政近に対する恋で本人は気付いてないパターンかどうか分かりません。
ただ9巻では、政近を知るにあたってアーリャを疎ましく思っているシーンはありました。乃々亜における感情らしい感情は垣間見えますね。
でもそれも薄いというか上っ面のようにも感じられて、本当に乃々亜というキャラは分かりません。
あまりにも謎で不気味なので、個人的には最後に立ちはだかるのは乃々亜なんじゃ…と割と本気で思い始めています。
「乃々亜お前80年くらいかけて人間を知る旅にでも出ろよ」と思わずにはいられないw
『ロシデレ9巻』の感想|まとめ
この記事では『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん9』についてレビューしてきました。
気になるところで終わったものの、これまで疑問だったことが氷解した感じでとても良かったです。
ここまで読んできた甲斐がありました!
ここからは有希との選挙戦、乃々亜の動きが気になるところですねぇ。
そういえばこの記事を書いてる時点で、ロシデレはアニメが放送されています。ちなみに僕は1話と2話を見て以降は録画を溜めてる状態。
最近、アニメは一気に見るほうが楽しくて、ほかにも録画溜めてる作品がありますw
最終話まで溜まり次第、1話目から一気に見る!
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