※ネタバレ注意
どうもお疲れ様、ラノベ大好きカカオです。
今回は…
『千歳くんはラムネ瓶のなか』を読了したので感想をば。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』感想
あらすじ
主人公の千歳朔はトップカーストに君臨するリア充。
彼のグループには可愛い子達が当たり前のように存在し、クラス内では千歳に苛立つ別のリア充グループもあり、学校裏サイトを見れば千歳を罵倒する書き込みが…。
これが千歳くんの日常であり平和(らしい)
そんな彼に担任教師からミッションが下る。
同じクラスで不登校の生徒を更生させることに…。
こんな感じ。
感想(極薄)
以下は読了直後の僕のツイートです。
昨今はボッチや陰キャが主人公のラノベが多い中で、ぶっちぎりのトップカーストを主人公に据え置いていたのが新鮮でした。
メインのストーリーである不登校で引き籠りの生徒をどうにかする問題も、俺Tueeeみたいなノリで挑むところが豪快で面白い。
その割にこの主人公くん、結構繊細なようにも思えました。
理由は分かりませんが自分のあり方に強いこだわりがあって、それ故に失敗を恐れているような…。
良い塩梅ですねぇ。すんばらしい。
そしてストーリー以前に特徴的だったのが文章全般です。
ラノベなようでいてラノベっぽくないんですよね。個人的に凄く好み。
一般小説や純文の中には、妙に癖のある文体を書かれる作家さんがちらほらいます。
例えば村上春樹。独特な文の綴り方で、地の文から比喩表現まで個性的な作家さんです。
『千歳くんはラムネ瓶のなか』の文章も、そんな独自性を感じさせてくれました。
ギャグや下ネタも結構あるのに、不思議とエモい空気感に仕上がってます。凄いですなぁ。
個人的には読み心地の良い文でした。言葉の選び方や比喩がどストライク!
カカオ
以下はネタバレ盛りだくさんな読んだ人向きの内容なので、まだ読んでない人は撤退しよう!
僕が面白いと思ったところや気に入ったところをピックアップしていきます。
チラムネ1巻の良かったところ
調べてみたらこの作品「チラムネ」って略すらしいのでこの記事でも採用させて頂きます。
というワケでチラムネ1巻で僕が特に良かったと思ったのは以下の3つです。
- 窓ガラスをバッドで叩き割る千歳くん
- 健太のピンチに現れた千歳くん
- 「相互理解」について考えさせられた
1つずつ解説していきまっす!
窓ガラスをバッドで叩き割る千歳くん
引き籠り状態の健太と直接対話するために、千歳がベランダから窓ガラスをバッドで叩き割ったシーンが凄かったですね…。
少なくとも僕が読んできた青春モノのラノベだと、ここまで破天荒なことあんまりやらないんで驚きでした。
漫画だとちょいちょい見かけたことはありますけど(壁に穴空けてブチ破ったりとか)
ラノベは異世界にでも行かない限りは大人しいイメージがw
ただ事前に健太の母親から了承を得ていた辺りに、千歳が型破りなだけでなく優等生であることも窺えます。
認められた上でのブッ飛んだ行動で、これって要するに「ヒーロー」だと思うんですよね。
千歳が何かと自分のあり方をブランドのように扱っていることと繋がっている気がしました。
まとめると
- バッドでガラスを割る派手さがヤバい
- でも派手な行動の裏側には「千歳朔」であるために必要だという判断があったと思われ
この2点が凄いなと思いました(2つ目は僕の憶測ですが)。
健太のピンチに現れた千歳くん
千歳のヒーローっぷりは終盤でも現れましたね。
健太が元サークルの友達や姫に罵倒されまくって泣く寸前で颯爽現れた千歳に、健太っち、泣く(結局泣くんかいw)
俺Tueeeのように元サーの友達と姫を圧倒する様は、読んでてスカッとしました。
特に変わろうと努力する健太と、他人を見下すことでしか自分の価値を見出せない元サーを比較してる辺りはジーンときた。
前日に健太が勘違いして千歳にキレていたせいもあって、感動もひとしおでしたなぁ。
「相互理解」について考えさせられた
今回の健太騒動の根っこにあったのは「相互理解」だと個人的には思いました。
これは色々考えさせられましたね…。
相互理解の手順は…
- 相手のことを知る
- 自分のことを知ってもらう
- 結果、マッチするか否かが決まる
この3段階だと個人的には思うんですよね。
健太の場合は1と2をすっ飛ばしてマッチしたと思い込んでしまったのが、引き籠りの原因になったのかなと。
さらに言うと、終盤で健太は1と2の手順を踏んで「マッチしない」と分かったとは思うんです。
ただ、マッチしない上に相手が悪意全開で当たってきたのが厳しかったですな…。
千歳には悪意は潰せと言われていても、です。
まぁだからこそ千歳の登場に読者の僕は感動できたワケなんだけどw
背中を守りに来たぜってカッコ良過ぎ。人生で1度は言ってみたいセリフかもw
世の中には「相手のことを知る」に極振りしてる人もいれば、「自分のことを知ってもらう」に全力出してる人も少なくないです。
僕も実際にこうして相互理解について考えてみて、
- 俺はしっかり相手のことを知ろうとしてたのか?
- 自分のことを知ってもらおうとしたか?
と自問自答してみると、ちょっと自信がないです(苦笑)
皆さんはどうですか?
微妙だったところ
初手でキャラが多くて把握するのがちょっと大変でした。
特に千歳ハーレムの女子たちです。
可愛い子揃いなのは最高なんですけど、序盤で結構な人数出てくるので名前と顔がなかなか一致しないという…。
ちなみにこの問題の解決方法は「最初のカラーページを参照する」です。
各キャラのイラストが名前付きで載ってるのですぐ分かります。
中盤くらいまで僕は本文とカラーページを行ったり来たりしてました。
笑った小ネタまとめ
ここでは僕が思わず吹いてしまった部分をまとめていく、ただそれだけのコーナーです。
既に読んだ方は、僕と一緒にもう1度笑いましょうw
- 「アッハイ」
- 木枯らし丸
- 五組の千歳朔は神!!
思わず吹いたのはこの3つですね。面白かったですw
個人的には担任の蔵センも全体的に笑えましたね。
ただ笑えるだけじゃなくて器の大きさも感じさせてくれたところもあって、只物ではない感が…。
この手の作品って先生が結構重要なんすよね。主人公が迷ったときにそっと背中を押すようなポジションです。
蔵センの場合は果たして…。
チラムネ1巻の感想|まとめ
この記事では『千歳くんはラムネ瓶のなか』の感想を書いてきました。
個人的に文章それ自体が良くて、読んでいるだけで楽しいし落ち着けました。
とにかく読み心地がいい。
ラノベでこういうタイプの作品は初めてです。
▼他の巻の感想
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