※ネタバレ注意
どうもお疲れ様、カカオ(@kudoshin06s)です。
『終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?2』を読了したので感想をば。
おかえり、ただいま
クトリたちが帰ってこない…
なんてプロローグだったんですけど、クトリを始めアイセアもネフレンも無事に帰還して本当によかった。
が、
2巻でまだ明らかになっていなかった妖精の性質が明かされる。
妖精の体は元々一度死んだ者が動いているような感じなんですけど、妖精になる以前の記憶が現在の妖精を浸食し、それが進むと最後には死んでしまうという…マジですか。
ただでさえ過酷な戦闘に参加し時には自爆までしなければならないなんていうヘビーな設定があるっちゅうのに。
そこがまた切なくていいんですけどね。
今回はクトリにその浸食の症状が現れ、
一度は死んでしまう。
嗚呼…と僕がむせび泣く態勢を勝手に整えていたところで、無事が確認されたんですけどねw
しかしこのことで、また別の何かを代償にしたのでは、
というアイセアの言葉が気になりますねぇ。
とかくこの世は何かを犠牲にしている
この物語を読んでいると、
世の中は何かの、
あるいは誰かの犠牲の上に成り立っているんだなぁと痛感させられます。
『終末~』の世界は、妖精という兵器によって浮遊大陸はどうにか化け物たちから守られています。
では僕らの世界はというと、おそらく僕の想像も及ばないような犠牲で成り立っているのではないかと推測できます。
だってあまりにも便利で気楽なんですもん、日本。
もちろん嫌なこともありますし仕事は大変ですし東京五輪はつまらない競技場のせいで税金が無駄に消えそうです。
とはいえ命を取られてしまいそうな危機は今のところ訪れてきてませんし、命を犠牲にしろと強いられているようなこともありません。
けれど世界に目を向ければそう言ったお気楽な国だけでなく、今日の食事さえもままならない国だってあるのです。
温暖化で国の面積が徐々に削られている島国だってあるのです。
…なんてことを、ふと考えさせてくれる小説でした。
3巻もできるだけ早く読んでいきます。
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