※ネタバレ注意
カカオ
どうもお疲れさま、チラムネだと陽が好みなカカオでございます。
今回は…
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』を読了したので感想をば。
『千歳くんはラムネ瓶のなか3』感想
あらすじ
進路相談の季節になり、明日姉は地元に残るか上京するかで悩んでいたが、気持ちは東京の大学に傾いていた。
小説の編集者になるために。
だが父親に反対され諦めて地元の大学を選ぼうとしていたが、そこで千歳が動いた…
感想(ネタバレ極薄)
以下は読了直後の僕のツイートです。
3巻は揉めてる相手が大人ということもあってか、千歳の行動はとても青臭く見えました。
明日姉の進路は個人的な問題だし、父親が反対しているというのは家族の問題なワケで、千歳が切り込む余地は本来無いんです。
が!
高校生らしく青臭かろうとも切り込んでいった千歳がとても熱かったです。
それとは逆に、明日姉の父親が最後まで父親らしかったことも最高でしたねぇ。うん。
また、千歳と明日姉の関係が思わぬ展開を見せたことに驚き…。
これまで気まぐれに現れては詩的なやり取りを交わしていた明日姉の意外な一面や、なぜあのようなキャラになったのかなど、色々分かって読み応えありました。
カカオ
以下はネタバレ盛りだくさんな読んだ人向きの内容なので、まだ読んでない人は撤退しよう!
僕が面白いと思ったところや気に入ったところをピックアップしていきます。
チラムネ3巻の面白かったところ
僕が3巻で特に良かったと思ったのは以下の3つです。
- 東京行きを決行した千歳と明日姉
- 明日姉の父親が反対していた理由と折れた瞬間がパーフェクト
- 千歳と明日姉の過去が今に繋がっている
1つずつ見ていきましょう。
東京行きを決行した千歳と明日姉
細かく見ると
- 明日姉をさらった千歳がカッコイイ
- 舞台が東京に変わったことで見られた千歳と明日姉のリアクションが笑えた
- 今この瞬間しか感じられない雰囲気があった
って感じですね。
どう考えても家族間の問題に突撃するのは無理ゲーなんですけど、それを考慮せず明日姉を東京に連れてった千歳がグッジョブです。カッコよかった!
そして地方から上京した千歳たちが都会に目を回してる感じが面白かったですね(いつもは余裕のある明日姉がポンコツと化したのには笑いました)。
やはり舞台が変わると新鮮です。
そして千歳と明日姉が語り合った夜が、今この瞬間しかなく、そしてもう訪れることはない空気に満ちていて読んでいて切なかった…。
3巻は全体的に明日姉との「さよなら」が漂ってる感じなんですけど、東京での夜は際立って終わりが近づいてる雰囲気がありました。
明日姉の父親が反対していた理由と折れた瞬間がパーフェクト
東京から帰ってきた後に行われた明日姉の三者面談、そこで展開された父親との議論がバトルさながらの熱さで凄かったです…。
一歩も引かない明日姉でしたけど、父親の言うことは終始「正しさ」だけで仕上がっていたんですよね。まさに鉄壁。
そんな正しい父親に対し明日姉が言った「もう口きかない」で折れたお父さん、マジで最高でした。正しくはないけど父親としてはグウの音も出ないため折れるしかないw
その後明らかになった、父親が明日姉の覚悟を試していたということも良き。
元教師なだけあって、夢を見て前に進んで失敗してしまった生徒たちを山ほど見てるんですよね。だからこそ現実を語ってきたお父さん、泣けますなぁ。
カカオ
まぁあえて厳しい態度を取ったとのことだけど「めっちゃ折りに行ってるやんけ…」と思わずにはいられないが(苦笑)
千歳と明日姉の過去が今に繋がっている
明日姉と千歳が幼いころに既に知り合っていたのは衝撃でしたねぇ。何ならこの作品のタイトルにもめっちゃ関係あって凄く重要…。
特に二人が幼いころにあった出来事が、そのまま高校生になっても繋がっていたのが良かった。
明日姉が泥だらけになって子供と遊んだ話は、幼いころに千歳がやってくれたこと。
千歳が石を投げて明日姉をさらったのも、親に隠れて夏祭りにいくときにやったことと同じ。
千歳が意識せずとも過去が今に繋がっていて、明日姉が幼いころと同じように背中を押されて動き出したところ、良い話過ぎてジーンときました。
微妙だったところ
無理やり挙げる感じになりますけど、明日姉のことを呼び捨てにして半ば彼氏面していた奥野徹パイセンですかね。
奥野がもう少し絡んでくるのかと思ったら、思いのほか何もなくフェードアウトしていったのが物足りなかったかなとw
もっと彼氏面しては明日姉にさらりと流されたり、千歳に当たってくる展開があるのかと思ってました。
カカオ
でも恋愛のいざこざならともかく、3巻は明日姉の進路の問題が主な内容。奥野パイセンが踏み込む隙は無かったよなぁ…
考察
「青臭さ」について。
3巻の千歳はとにかく青臭さが強く、好みが分かれそうなポイントだと思うんですよね。
ちなみに僕はアリだと思ってます。理由は以下の2つ。
- 七瀬が千歳の背中を押したから
- 千歳もまた自分が子供だと認識した上で動いてるから
明日姉の進路問題は家族の揉め事に発展し、蔵セン曰く千歳に入ってくる余地はなかった(蔵センはそれでも千歳が介入してくることを見抜いていたようだけど)。
もちろん千歳もそれは分かっていて悩んではいたんですよね。
そんな千歳に発破をかけたのが、2巻でストーカー騒動があった七瀬。
2巻のときに間近で千歳を見た七瀬だから説得力がありました。
また、千歳自身が自分の青臭さや子供であることを認識した上で動いてるから、青臭さもまたありかなと。
カカオ
今この瞬間を全力で頑張ってる高校生を描くには「青臭さ」は必要不可欠だと思う!
チラムネ3巻の感想|まとめ
この記事では 『千歳くんはラムネ瓶のなか3』 について書いてきました。
個人的には明日姉の進路問題よりも、千歳と過去に会っていてこの作品のタイトルにもなってるラムネ瓶の比喩にダイレクトに影響してたことが驚きでした。
千歳にとって、明日姉にとっても初恋だったと思われ。
もはや明日姉がメインヒロインになってもおかしくないのでは……と思うんですけど、明日姉と千歳の間にある「1歳差」がサヨナラといわんばかりに迫ってきましたねぇ。
やはりメインヒロインはチーム千歳の誰かなんでしょうか。
4巻を読み次第、感想あげていきます。
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チラムネは興味あるけど時間ないしなぁ…。
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