本レビュー 渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6』 ネタバレ注意

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ガガガ文庫 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6(イラスト完全版)
ガガガ文庫 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6(イラスト完全版)

 

※ネタバレ注意

 

俺ガイル6巻を読了したので早速レビューしたいと思います。
面白すぎて立て続けに読んでますw
それにしてもイラストを描いているぽんかん⑧先生の画力が1巻の頃に比べて格段に上がっていますな。1巻と6巻を比べればそのパワーアップぶりを目に出来ますよ。すき家のパワーアップ工事中とは大違いですw

 

☆あらすじ


高校入学時の事故の加害者が雪ノ下が乗っていた車だったことがわかってからもやもやする奉仕部。時期は文化祭前で、八幡は平塚先生によって文化祭実行委員(以下、文実)にさせられてしまう。2年F組は八幡と、相模という女子が文実の委員になった。相模はさらに文実の委員長になったのだが、奉仕部に自分の仕事のサポートを依頼する。雪ノ下が受けることになったのだが、サポートどころか仕事のほとんどを雪ノ下がやることになっていた。文実の雰囲気は悪くなる一方。
八幡は雪ノ下の状況を打開すべく(遠まわしに相模の依頼を完遂すべくか?)、自ら文実内での敵になる。敵を得た文実は一致団結し仕事に臨み始めた。
文化祭初日は問題なかったが、二日目の最終日、最後の挨拶で委員長の相模が失踪する。八幡は彼独特の思考と材木座の協力もあって相模を見つけ出す。そこへ葉山も駆けつけるが、葉山の説得では相模は動かず、八幡がまた敵となって事態を打開する。相模を被害者という位置づけにし、自分を加害者とした。怒った葉山を周囲が止め、なし崩し的にその場は収まり、相模は文化祭最後の挨拶をして文化祭は終了した。
八幡は周囲から蔑視される立場となったが、奉仕部は通常営業に戻ったようだった。

 

☆またも平塚先生溌


アニメ版でもインパクトの強い話だと思ってたけど、活字で読むとより鋭利な刃物みたいに心に突き刺さる内容でした。自己犠牲型の主人公ってアニメやラノベにはちょいちょい登場するけど、八幡の場合は新しい形の自己犠牲タイプですね。ヒール役を買って出て、周囲を結束させ物事を動かす。結果、自分が蔑視罵倒される立場(つまり自己犠牲)になってしまう。
ただ僕は思うんですが、八幡が自己犠牲の立場に立っていることをしっかりと理解している人たちがいるというところに、救いがあると思います。平塚先生は褒められないとコメントしていましたけれど、彼女の優しい眼差しは八幡の心にいくばかの影響を与えたのではないかと、まあ勝手に思ってます。
それにしても、そもそも発端って平塚先生が八幡を勝手に文実の委員にしたことにありますよねw
夏合宿もそうでしたし、それ以前に奉仕部に放り込んだのも平塚先生でした。平塚先生の動きが物語にえらい影響を与えていたんですなw

 

☆『人』という字の本質


人という字は支えあっているのではなく片方が支えている。
これって最近は割と耳にします。なんの作品だったか忘れましたが、別作品でも全く同じことを言っていました。ただその作品ではさほど言及されてませんでした。
俺ガイルでは八幡の斜め下からの視線から『人』という字を分析しています。
文実は実質、雪ノ下が相模を支えているという構図で、それは文実に限らず世の中は誰かが損な役回りを請け負って誰かが楽をしているのだと、八幡は言っています。実際まあそうですよなぁ。ただ、それを表立って指摘することによって八幡はヒール役となり自分以外を結束させたので、世界はまだ変わり様があるんじゃないかと思わなくもないです。けれどそれも結局、八幡というヒールが支えているのだけれど。

 

☆青春とは結局……


クラス内でのヒエラルキー、周囲の目、空気……うわー、こんなんだったら青春なんかいらないっす(苦笑)
俺ガイルでは常に青春を斜め下から論じている具合なのですが、この6巻ではとかく『ヒエラルキー』が目に付きましたなぁ。2年F組は三浦を筆頭としたトップヒエラルキーたちがいて、相模はというと2番目のヒエラルキーのトップに甘んじている状況だった。それを快く思っていなかった相模は文実の委員長というトップの立場に立って手っ取り早く目立つよう画策したのだけれど、その動機がなんというか黒い。青春なんだから青くいてくれと思わずにはいられませんw
ヒエラルキー上のポジションを気にし、周囲の目を気にし、その場に漂う空気を気にし……って、あれ、仕事やってんのと変わらないじゃないですか!
嗚呼、青春とは結局、社会に行く前段階のミニ社会みたいなもんなのしょうか。子供が職業体験させるキッザニアという施設がありますが、青春という期間もキッザニア的ですなぁ……。

 

そんなこんなで6巻のレビューでした。
結構ヘビーな内容ではありましたが、八幡のことをしっかり見てくれている人たちがいるということがはっきりと示されていて、ラストでは心が温まる具合に終わっていたのがよかったです。
では今日はこのへんで失礼します。

 

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