
今回は…

『はたらく魔王さま!21』を読了したので感想をば。
ついに完結ですよっ!
『はたらく魔王さま!21巻』感想
あらすじ
いよいよ天界に乗り込んで最終決戦を…
とその前に魔王とエミリア達は千穂の家に行くことに。
千穂の父親を前にして、魔王はケジメを付けるべく頭を下げ……。
なぜか魔王の体調が立っていられない程まで悪化する事態も起き、ラストバトルを前に心配は尽きない……
ってな感じです。
感想(ネタバレ極薄)
以下は読了した直後の僕のツイートです。
読了。これにて完結!理想的な着地だったと思いました。ただここに至るまでの流れは賛否あるかも。時間軸が行ったり来たりする形式も好み分かれそう。個人的には日本での魔王達の様子が結構読めて良かったです。お疲れ様でした!
はたらく魔王さま!21 (電撃文庫) https://t.co/qYRfrlS4Ki
— カカオ (@kudoshin06s) August 7, 2020
正直言うと、僕はエンテ・イスラの事情はかなり忘れていました。
イェソドとかの話になるとマジで分からない…。
ただ読んでるとフィーリングでどうにか理解した気になれました。
また、今回は魔王たちの日本での生活にもかなり描写が割かれているので読みやすかったです。
個人的には『はたらく魔王さま!』って
だと思ってます。
それが21巻ではかなり発揮されていたんでグッド。
結末も「確かにこうするのがベストだな」と思える納得の内容でした。

僕が面白いと思ったところや気に入ったところをピックアップしていきます。
『はたらく魔王さま!21巻』の良かったところ
個人的にいいなと思ったのは以下の3つです。
- 「決戦前」と「決戦して3年経った」時間軸を交互に描写するスタイル
- 魔王とエミリアの戦いの決着の仕方
- 多くのキャラが仲良くなった結末
1つずつ解説してきます。
「決戦前」と「決戦して3年経った」時間軸を交互に描写するスタイル
何もかも解決して3年経った魔王たちの生活ぶりが割と序盤から描かれていたのには驚きました。
全体的に「決戦前」と「決戦して3年経った」時間軸が交互に描かれてましたね。
3年経った魔王は日本で暮らしていたので、お馴染みの現代日本に染まった真奥貞夫がたくさん読めたのが嬉しかったです。
他のキャラ達も日本を満喫していて

って思いましたね。
それもこれも現在と未来を交互に描いてくれたおかげ。ボリューム的にはほぼ半々かも?
ただこのスタイルって結末の先取りでもあります。
人によっては微妙だと思うかもしれません。賛否分かれそうなポイントですね。
魔王とエミリアの戦いの決着の仕方

と思ったりもしたんですが、確かにちーちゃんのおかげでエンテ・イスラで色々認めてもらえた感のあった魔王ですけど、やはり不安要素が大きすぎた模様。
エミリアが今回の戦い終盤で得た力によってバッサリとやられ……はしなかった。
魔力が根こそぎ無くなって、ただの人間になったワケです。
真の意味で真奥貞夫になりました。
ご都合主義な感じもしますが、本当にご都合主義にしちゃうならいちいち魔王から人間に戻したりはしないと思います。
場所があの横断歩道だっていうのも良かったですねぇ。

多くのキャラが仲良くなった結末
詳しくは後述しますけど、未来の時間軸をガッツリ描いてたおかげで多くのキャラのその後が分かりました。
概ね皆仲良くなった感じで幸せそうでした。
ラスボスのイグノラは立ち直ってはいませんでしたが、真奥たちがいるし大丈夫だろうみたいな空気。
ちーちゃんが望んでいたことが実現された感じですね。
そういう意味では、この物語で1番凄いのはちーちゃんかなと思ったり。
微妙だったところ
ここでは微妙だと思ったところを挙げますんで、読みたくない方はスルーしちゃってください。
個人的には以下の2つが微妙だと思いました。
- ファンタジー設定が複雑になり過ぎた
- ラスボスの肩透かし感
1つずつ解説していきます。
ファンタジー設定が複雑になり過ぎた
正直言ってエンテ・イスラ側の事情があまり理解できませんでした。
イェソドやらセフィロトやらセフィラやらの話になると、もはや難解な数式を見ているような…。
僕が内容をしっかり記憶してなかったのが良くなかったんですよねぇ。
ただ刊行ペースが遅かったんで覚えておくのも難しい。
ちなみに20巻が刊行されたのは2018年12月9日とのこと。1年半以上間が空いてます。
それ以前の巻でもちょいちょい間が空いたことがありました。
読み返すにはかなりの巻数で時間的に無理ですし、難しいところですね…。
ラスボスの肩透かし感
僕の記憶は曖昧ながらも、ここ数巻の間にラスボスのイグノラをどうにかするために色々準備していたのは何となく覚えてました。
ただ苦労して準備した割にイグノラ戦が凄くアッサリと終わってしまいました。
魔王たちが魔界ごと動かしても何もしてこなくて「アイツらもう戦力無いんじゃね?」なんて話も出ていたほど。
このラスボス肩透かしは21巻の賛否が分かれそうなポイントその2ですねぇ(その1は現在と未来の交互描写)
ただラスボスをサクッと終わらせることで、魔王たちの日本での生活ぶりがガッツリと読めたとも言えます。
最終決戦にページを割いていたら、未来の話はもっと少なくなっていたと思われ。
僕個人としては、肩透かし過ぎとは思いますが結果オーライです。
繰り返しになりますが、この作品の魅力は魔王たちが日本で生活するちぐはぐ感なので。

【結末】ラスボスから3年経ったらこんな感じでした
ここからはラスボスから3年経った魔王たちがどうなったのか。
印象的なところをピックアップしていきます。
結末を知りたい人向けですね。
サリエルと木崎(元店長)が結婚
1番衝撃的だったかもしれませんw
しかも子供までいるんだからもう何が何だか分からない。
木崎さんが言うには、サリエルが最も都合の良い人物だから結婚したんだとか。
無条件で自分に尽くす、という意味なんですかね…。
真奥、カフェを経営する
正確には人間になった真奥をフリーターのまんまにしておくのもアレなんで、エミリア達が手を回して会社を立ち上げる方向にしたっていうのが正しいですが。
株式会社まおう組っていう会社の社長になって、カフェを経営しとります。バーガーじゃないのねw
カフェにはマグロナルドの同僚だったキャラ達がかなり関わっていました。
そこへサリエルが子供連れてよく来るのだとか。平和ですw
エミリア、まおう組の筆頭株主に
エメラダの計らいで勇者年金とかいうの貰えることになったエミリア。
金額が莫大で一生かかっても使いきれないとか。
それが関係してるのか知りませんが、エミリアがまおう組の筆頭株主になっとります。
まおう組を立ち上げる段階で、エミリアが筆頭株主になることは決まってたようですね。
アラス・ラムスも相変わらず娘としてキャッキャしてます。
アルシエルが魔王後任
真奥が人間になったことで魔王不在になったんじゃ?
と思ったけどアルシエルが魔王になったようです。
ただ魔王になっても真奥のことは相変わらず「魔王さま」と呼んで、日本に来て小言を言っていましたねw
ちーちゃんは大学生になったけどエンテ・イスラで就職する可能性が…
ちーちゃんは大学三年になって、ロンドンに短期留学したり……
かと思えばエンテ・イスラにも留学したりなど。
ちーちゃんのエンテ・イスラでの活躍は勇者ばりに凄かったんで、何かと歓迎されている模様。
ちーちゃんの母親は娘が異世界で就職を決めるかもしれないと心配してましたw
そして真奥貞夫の1番は佐々木千穂に…
なんやかんやあったけど、真奥貞夫にとっての1番は佐々木千穂ことちーちゃんになりました。
正直言ってちーちゃんは負けると思ってたんでちょっと意外でしたw
真奥がちーちゃんを選んだ理由に「忘れて欲しくないから記憶を消さなかった」っていうのが個人的にグッドでした。
とはいえ1番がちーちゃんであって、それより下にエミリアがいるワケですが。
何せアラス・ラムスの父親ですからね。真奥貞夫になってもそれは変わりません。
ちーちゃん的にも一夫多妻みたいなノリで認めている模様。
ただし「1番は譲らない」と強く言っております。

『はたらく魔王さま!21巻』の感想|まとめ
この記事では『はたらく魔王さま!21』の感想を書いてきました。
堂々の完結、おめでとうございます!
僕はアニメで『はたらく魔王さま!』を好きになって、原作を追うようになりました。
ファンタジーの部分で話が複雑になり過ぎた感はありましたが、最終的には日本での真奥たちの生活を大切に描いてくれて良かったです。
これ執筆するの大変だったと思いますよ…。
エンテ・イスラと日本の生活の両方をしっかり考えないといけませんからね…。
その二つの世界を上手く話に溶け込ませて、どちらが欠けても成り立たないようにするんだから凄いと思いました。
アッパレ!

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カカオ(@kudoshin06s)です。