『冴えない彼女の育てかた3』感想。追われる恐怖は分からないけれど…

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※ネタバレ注意

『冴えない彼女の育て方3』を読了したので感想をば。

コミケには参加したことはないけれど

冴えカノ3巻は、波島出海が登場する巻となってました。

アニメですでに知っているエピソードではあるのですが、出海の才能に気づいた倫也の興奮した様や、コミケの熱気や同人誌販売の醍醐味はアニメ以上に伝わってくるものがありましたね。

僕はコミケにはサークル参加も一般参加もしたことはないのですが、作り手とそれを手に取る人とが話せたりするのは面白そうだなと感じます。

話せたりはできなくても、自分の作品を目にする人の姿を直に見るというのは、相当な興奮があるのだろうなぁと思いますね。

たとえば僕が自分の小説を文フリで販売したとして、手にとってもられたらそれだけで興奮必至、もし買っていただけたらたぶん幸せのあまり冗談抜きで泣きそう。

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追われる恐怖は未だ味わったことはないけれど

出海の登場によって引き立ったのが英々梨。

英々梨は自分の作品よりも出海の作品に興味と興奮を示す倫也に嫉妬し、出海の才能を恐れた。

僕は未だぺーぺーな物書きで賞もとったことないのであまり分かりません。

ただ、英々梨が感じた恐怖は矛盾と理不尽をはらんでいる、処理するにはあまりにも厄介な代物ではないかとは想像できます。

というのも、英々梨は好きで絵を描いているはずだからです。

好きなことなのに、出海の才能に嫉妬し恐怖してしまう。

これって本当に好きなことなの?と。

絵に限らず、好きなことを仕事にしている、ないし仕事にしようとしている人には、きっと必ずあるであろう葛藤なんじゃないかなぁ。

追われる恐怖は僕には分かりませんけど、書けなくなる恐怖や新人賞に落選したときの悔しさなんかはありますからね。

って、この辺りもアニメですでに知っていたエピソードではあったんで新鮮味はあまりなかったのですが、小学校の校庭で倫也と英々梨が口論していたシーンは、アニメよりも活字のほうがずっと分かりやすかったです。

会話劇、とくに長くて心情がぶつかり合うような重要なシーンは、アニメより小説の方が理解しやすい、個人的にはそう思いますけどどうでしょう。

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